Stop Making Sense / Talking Heads
1984年に公開されたTalking Headsのドキュメンタリーライブ映画の"Stop Making Sense / Talking Heads"です。
個人的に大好きなバンドであるTalking Headsなんですが、彼らが理由でRISD (Road Island School Of Design)に行きたかった時もありました。
それはかなわなかったのですが留学当時に何か表現意欲みたいなのが強くあって、アメリカで芸術学部に進んで卒業したのには少しばかりは彼らからの影響があったと思います。
元々PunkのDIY精神がすごい好きでクリエーターもそんな影響や雰囲気がある様な人が好きでした。Jim Jarmuschなんかもそんな中の一人ですごい好きなクリエーターでした。
そんないろいろな影響の中いろいろな音楽に出会いそれでもTalking Headsが好きで、Paradice Garageなどでは彼らの曲が良くかかったりなどでいまだに自分のDJのセットでもかけていたりとずっといままで続いています。
そんな中で彼らのライブ映像で出来ている今作を本当に久々にみてあまりのかっこよさに再びマイブーム再熱になっている状況です。
このドキュメンタリーに収まっているライブは通算5枚目のアルバムである"Speaking In Tongues"リリースの後のツアーの模様を収録している映画で、ちょうどある意味絶頂期といえる時期のライブがしっかりと押さえられています。
2枚目の"More Songs About Buildings And Food"のころのBrian Enoとの出会いによってアフロビートやアフロファンクビート的な影響が明確に現れだして3枚目"Fear Of Music", 4枚目"Remain In Light"とリリースしていきその独特な彼らだけのアフロファンクビートが作られていきました。
4枚目"Remain In Light"である意味完成系をが作られ"Born Under Punches"や"Once In A Lifetime"などの名曲が収録されてそれらはGarage Classicsとして今なお人気の曲です。
このころにAdrian Belewとの競演をなどを果たしていたのですがその後Adrian BelewはKing Crimsonに入りそこでまた新しいアフロファンクビートを作っていくことになります。
話がずれましたがその後はBrian Enoと袂を分け進んでいくTalking Headsなんですが、そのEnoと作り上げていったアフロファンクビートをより進めていきました。そんな状況の中で作られた彼らの集大成的先品とも言えるのが今作の"Stop Making Sense / Talking Heads"です。
監督に後に「羊たちの沈黙」でアカデミーショウをJonathan Demmeを迎え舞台芸術としても考え抜かれたLiveをドキュメンタリー映画として納めているのが本作のすばらしいところです。
内容的にはまずDavid Byrneがラジカセとギターを抱えて出てきて"Psycho Killer"を演奏し始めます。その後メンバーが1曲に一つずつ増えていきサポートメンバーを含めた10人前後のバンドになります。
その間最初は舞台裏まで見えているところから演奏ととものステージが作られていきます。その後観客という最後のメンバーを含めてステージがいろいろ変わっていくのですがその変わりようが本当に楽しい。
そんな中でステージのスタッフが黒い服を着てステージをいろいろ変えていきます。それは「能」や「歌舞伎」の黒子と同じ役割をするのです。自分はアメリカで芸術学部だったのですが、学校のプログラムの都合上いろいろな分野のクラスをとりました。その中に演劇のクラスもあったのですがその中でものすごい沢山「能」についてやりました。
日本人的には本当にびっくりしたのですがアメリカの演劇界では本当に「能」について勉強しています。自分の習った教授はNYU出の人でしたが、NYUや舞台芸術を勉強している人たちは本当にそのような「能」などの技法をしっています。David Byrneはそんな物をステージの舞台演出に取り入れてコンサートを進めていきます。
Bernie Worrellがサポートメンバーとして参加していてそのアフロファンクビートに味をくわえているのですが、この存在もまた面白い。
Bernie WorrellはFunkadelicなどでケバケバの衣装で行うライブに対してTalking HeadsではTシャツ。この対比が何とも面白い。洗礼された舞台でMinimalな状況でステージを行いっているTalking HeadsというのがなんだかいかにもArt Schoolな感じで面白いです。
アメリカには労働者階級とかの階級差別ってのよりはやはりどちらかというと人種差別が多いのでPunkとかと比べられるとすごい違和感があります。「Punkは労働者階級の出の不満が。。。」とかになって行く傾向がありますがなんかアメリカで若者でそんなのを言うとなんだかすごい違和感が自分にはあります。
「仕事にあぶれた労働者階級の若者たち」ではないアートスクール出のメンバーが作ったバントがTalking Headsとかいわれるんですけどこれってすごいナンセンスなんですよね。特にNYCとかだとその違和感が強いです。
そんな見方をするよりもアメリカはやはりどちらかというと人種の違いやバックグランドの違いで考える方が的を得ていると思います。
またちょっと話がずれたのですが、そんなNYCの雑多な環境下から出てきた白人の感性を通したアフロファンクミュージックってのがTalking Headsのやった音楽でそれの視覚表現も含めた集大成がこの"Stop Making Sense"だと思っています。
最近のくだらない「顔見せ公演」的なつまらないライブとはちがいます。是非一度見てみた方が良いくらいなすばらしい1枚です。もっとこんなライブをやるバンドが居ればライブ見にいくんですけどね。。。
Stop Making Sense = 「正論を言うことを止めろ」「的を得ようとするな」「正気でいるのを止めろ」
すごいいいメッセージですね。





